小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

気管支喘息の呼気中NO濃度

空気のイラスト

気管支喘息の呼気中NO濃度

2013年より呼気中NO(一酸化窒素)濃度が測定が保険診療として可能となりました。測定方法は簡単で機械に向かって一定時間息を吹き込むだけで測定が可能です。呼気に含まれるNOの濃度を測定することで気道の炎症を評価できます。

 

呼気中NOは気道炎症の指標

気管支喘息の気道には、炎症が起こっています。炎症が起きると炎症性サイトカインが分泌され、気道上皮で誘導型一酸化窒素合成酵素(INOS)という一酸化窒素(NO)を作る酵素が増え、大量のNOが産生されます。これが呼気中に含まれるため、呼気中NOは気道炎症の指標になるわけです。

 

喘息管理における呼気NOの有用性

気管支喘息の長期管理中においても、喘息発作が起こることがあります。このような時にも呼気NO濃度は上昇することが知られています。ですので、気管支喘息の長期管理中にも測定する意義がある検査だと考えられています。

 

検査方法

息を吐いた状態でマウスピースを加え、大きく息を吸い込みます。最大限吸い込んだ後、一定の速度で息を吐き続けます。小学生になればできることが多い検査だと思います。

 

正常値

報告によって正常値は多少のずれがありますが、一般的に小児では正常が20ppb以下、気管支喘息の可能性がある場合20~35ppb、気管支喘息の可能性が高い場合36ppb以上となるといわれています。

 

測定の注意点

注意点としては硝酸塩を含んだ食材(レタス、ホウレンソウ)を食べた後に検査をすると数値が上昇してしまいます。また、激しい運動の後では数値が下がってしまう場合があります。さらにアレルギー性鼻炎や感冒時は上昇することも多いので、必ずしも喘息の評価にならない場合もあります。