小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス)②

HPVワクチン

ヒトパピローマウイルスは子宮頸がんの原因ウイルスであり、毎年3000人もの命を奪っているウイルスです。

 

事実①

HPVはありふれたウイルスで8割の男女が一生に一度は感染します。

 

事実②

子宮頸がんのうち95%以上はHPVの感染が原因です。

 

事実③

中咽頭癌や肛門癌の原因としてHPVの感染が挙げられます。

 

事実④

小学校6年生から高校1年生までの女子はHPVワクチンが無料で受けられます。

高校一年生の9月までに初回接種をすると全三回無料で接種完了できます。

 

高校1年生以下の女の子とその保護者の方へ

HPVには100種類以上の型があり、その一部に癌に関与する型があります。

17歳までに4価のHPVワクチンを3回接種することで、将来の子宮頸癌の約88%を予防できます。

HPVワクチンは2019年までに世界で8億回以上接種されているワクチンです。数多くの研究でHPVワクチンは特別に副反応がおこりやすいわけではないことが証明されています。

2018年に報告された研究では、日本の名古屋市で大規模調査が行われた報告がされており、十分な安全性が確かめられています。

また、日本産婦人科学会、日本小児科学会、国立がん研究センターはいずれもHPVワクチンの接種を推奨しています。また、WHOやCDCなど主要な国際機関もHPVワクチンの安全性を認めて接種を推奨しています。

 

男の子の保護者や成人男性の方へ

HPVワクチンは子宮頸癌という女性の病気があるかもしれません。実は、HPVは中咽頭癌や肛門癌、尖圭コンジローマという性病の原因にもなります。

男性の接種は現時点では自費になります。合計3回の接種で合計5~10万円ほどかかります。アメリカ、イギリス、オーストラリアなど約40の国では男性のHPVワクチン接種を公費負担で行っています。

 

高校2年生以上の女の子や成人女性の方へ

HPVワクチンはHPVの感染を予防するワクチンであるため、既に感染したウイルスを排除する効果はありません。しかし、性交渉で必ず感染するわけではないので、初回の性交渉後であっても十分に効果があります。

実際に17歳以上で4価のHPVワクチンを接種することで、将来の子宮頸癌の53%を防ぐことがわかっています。

HPVワクチンは26歳以下の全ての女性に接種が勧められており、27~45歳の女性も一定の効果が期待できます。

 

参考文献:みんパピ!

 

前回記載したHPVワクチンについての情報は下記参照ください

www.kodomococoro.com