小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

予防接種のQ&A その②

予防注射を受ける人のイラスト(女性)

 

予防接種のQ&A その②

予防接種後の注意事項はありますか?

予防接種後のアナフィラキシーや血管迷走神経反射は接種後の30分以内に起こることがほとんどです。通常接種後30分は経過観察が必要となります。生ワクチンは特に4週間、不活化ワクチンでは1週間、副反応が起こらないか注意をする必要があります。入浴は接種後1時間経過すれば問題ありません。BCGに関しても、乾いていれば通常通り入浴していただいて構いません。水泳やマラソンなどの激しい運動は避けましょう。

 

同時接種をどう考えればよいでしょうか?

日本小児科学会からは「国内においては、2種類以上の予防接種を同時に同一の接種対象者に対して行う同時接種は、医師が特に必要と認めた場合に行うことができるとされています。一方で、諸外国においては、同時接種は一般的に行われている医療行為です。現在、わが国においても多くの予防接種を行う必要があることから、同時接種をより一般的な医療行為としておこなっていく必要があります。」と発表されています。

同時接種をする上では

①複数のワクチンを1つに混ぜて接種しない。

②皮下接種部位は上腕外側と大腿前外側が推奨です。

③少なくとも2.5㎝以上あけて接種する。

2011年3月に肺炎球菌ワクチン、Hibワクチンを含む複数のワクチンの同時接種後に乳王子の死亡例が複数報告がされました。これを受けて同年に、肺炎球菌ワクチン、Hibワクチンの同時接種を一時的に見合わせる事例がありました。その後、この問題について薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部安全対策調査会および子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会の合同会議で検討され、両ワクチンの接種と死亡との間に直接的な明確な因果関係は認められないとされ、同時接種は再開されました。ただし慎重を期して、Hibワクチンと肺炎球菌ワクチンには「本剤 と他のワクチンを同時に同一の被接種者に対して接種する場合は、それぞれ単独接種することができる旨 の説明を行うこと。特に、被接種者が重篤な基礎疾患に罹患している場合は、単独接種も考慮しつつ、被 接種者の状態を確認して慎重に接種すること」との記載がされました。

 

ガンマグロブリン製剤や輸血後の生ワクチン接種はどうすればよいか?

ガンマグロブリン製剤には様々な抗体が含まれているため、一時的に抗体が増加します。このような状態時にMRワクチンを接種しても、抗体によって中和されてしまうため、十分な免疫ができません。この理由から期間を開ける必要があります。

・ガンマグロブリン製剤投与後3か月以上経過してから生ワクチンを行う。

・川崎病やITPの治療で 200mg/kg以上の投与を受けた場合は6か月以上あける。

・ワクチン接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は十分な効果が得られない場合があるため、3か月以上経過してから再接種が望ましい。

ただし、BCGワクチン、ロタウイルスワクチン、不活化ワクチンは除きます。 

 

参考文献:予防接種に関するQ&A集(日本ワクチン産業協会)