小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

予防接種のQ&A その①

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予防接種のQ&A

予防接種を行う際に疑問に思う点を記載していこうと思います。

 

予防接種をすればその病気にならないか?

予防接種をすると、摂取した方の多くは免疫を獲得しますが、その免疫効果は100%ではありません。ワクチンによって得られる免疫の獲得率は、その種類によって異なります。例えば、インフルエンザHAワクチンのように血液中の抗体をつくるワクチンでは、上気道感染であるインフルエンザウイルスの感染を完全には防御できるわけではありませんが、重症化を防ぐ効果が期待できます。

 

1回目の予防接種で発熱した時、次の接種は打つべきか?

1回目の予防接種後に発熱等の症状がみられた場合は、再接種後に同様の症状が現れることがあるため、接種時には注意が必要です。軽度の発熱であった場合には、次回接種を行うことができますが、高熱の場合には対象の子どもの年齢や身体の健康状況や疾患の流行状況を考えて行います。

 

けいれん既往者の予防接種はどうすべきか?

けいれん既往がある子どもへの予防接種には注意が必要です。過去に熱性けいれんの既往がある患者さんに対しては現行の予防接種はすべて接種することができます。その際には、副反応として発熱やけいれんが起こるリスクを説明し、その時の対応などを説明することが大切とされています。

 初回に熱性けいれん後をおこした後は、2~3か月後に打つこと多いです。(これに関しては明確なエビデンスはありません。)同様に、てんかんの既往があっても症状が安定していれば最終発作から2~3か月後に打つことが可能です。

 乳児重症ミオクロニーてんかんなど、発熱でけいれん発作を誘発しやすい疾患がある場合は十分に主治医と相談し、けいれん時の対応ができる病院で接種することがおすすめです。

 

アレルギー疾患がある人への接種について

予防接種の成分によって、アナフィラキシーを呈したことがあることは、接種不適応者になります。アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、じんましんなどの既往がある場合は、予防接種を行うことが可能です。

 

鶏卵アレルギーがある人への接種について

インフルエンザHAワクチン、黄熱ワクチン、狂犬病ワクチンには鶏卵の成分が使用されています。基本的には、どのワクチンも接種可能ですが要注意者に該当しますので、得られるメリットとデメリットを考慮して接種します。後者2つのワクチンに関しては、ゼラチンアレルギーの人も注意が必要です。

 

参考文献:予防接種に関するQ&A集(日本ワクチン産業協会)