小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

反復性耳下腺炎

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反復性耳下腺炎とは

おたふく風邪の症状を何度も繰り返す子どもがいます。

おたふく風邪に関しては下記参照ください↓

www.kodomococoro.com

 

これは反復性耳下腺炎と呼ばれます。両側性に腫れることもありますし、片側性に腫れることもあります。耳下腺腫脹と同時に同部位の疼痛や皮膚の発赤がみられ、発熱が出現することもあります。発症年齢は3歳から6歳程度に多いと言われています。通常ですと、思春期には自然治癒していることが多い疾患です。

 

原因

先天性の導管の奇形や遺伝的要因、免疫異常、感染、慢性炎症など様々な原因が考えられていますが、明確な発症機序は不明です。流行性耳下腺炎やシェーグレン症候群との鑑別も大切になります。

 

診断、検査

流行性耳下腺炎との鑑別は非常に難しいですが、接触歴やワクチン接種歴も大切になります。必要があれば、血液検査で抗体検査を行い、初回感染か既感染かを調べる必要があります。(より正確に判断するためには、4週間後に再び採血を行い、ペア血清から判断する必要があります。)初回感染でない場合は、反復性耳下腺炎を強く疑い、今後繰り返す可能性がある旨を伝えます。眼や口腔の感想や自己免疫疾患の家族歴などがある場合はシェーグレン症候群も考慮し経過を診る必要があります。

 

治療

ペニシリンやセフェム系の抗生剤を投与する場合がありますが、抗生剤による炎症消退までの期間短縮の効果はないといわれています。疼痛が強い場合は、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を投与し経過観察します。

 

ご家族の方へ

反復性耳下腺炎は発症機序や病態が未だに解明されていない疾患で、治療方法も確率されていません。しかし、流行性耳下腺炎と判断された場合には「耳下腺,顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過しなければ」出席できません。適切な時期へ学校へ行くためには反復性耳下腺炎と診断する必要があります。繰り返し耳下腺炎を起こす場合には必ず小児科に相談しましょう。