小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

薬剤アレルギー

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薬剤アレルギーとは

胃薬物が適切な方法で体に投与されたにも関わらず、目的としない有害反応が起きた場合を異常薬物反応と呼びます。このうち、発生器所に免疫反応が関与するものをアレルギー性薬物反応(一般的には薬剤アレルギー)と呼びます。具体的には、造影剤であるヨードによるアナフィラキシーやアスピリン喘息などがこれに該当します。

 

原因

小児の薬剤アレルギーの原因は、一般的には中枢神経用薬が最も多いといわれており、その次に抗生剤が多いと言われています。

 

症状

アレルギー性薬物反応の症状は局所的なものから全身に及ぶものまで様々です。頻度では80%以上が皮膚反応といわれています。特に、薬剤投与後30分以内に起こるような即時型のアレルギー反応はじんましんが最も多いですが、時にアナフィラキシーとなるため注意が必要です。喉頭浮腫による窒息やアナフィラキシーショックに伴う血圧低下などを起こしえます。

非即時型の薬物アレルギー反応も、皮膚症状と全身症状に分けられます。皮膚症状では紅斑、水泡、表皮剥離、紫斑を認め、全身症状では発熱、リンパ節腫脹、関節痛、過敏性肺炎、間質性肺炎・腎炎、汎血球減少など多彩な症状を認めます。

NSAIDS(非ステロイド性消炎鎮痛薬)や抗生剤は薬物アレルギーの代表的な原因ですが、典型的には固定疹型薬疹という口周囲や口唇、外陰部、四肢や指の間に紅斑や水疱が起こります。他にも、播種状紅斑丘疹型薬疹や多型紅斑型薬疹やStevens-Johnson症候群など全身性の様々な重症疾患を起こすことがあります。 

 

治療

アレルギーの治療は原因のアレルゲンを避けることです。薬剤アレルギーでも原因として疑われる薬剤をすべて除去する必要があります。また、蕁麻疹やアナフィラキシーの症状がある場合にはそれぞれの治療法に従い治療を行います。原因の特定として、皮膚テストを行う施設もありますが、リスクが高いため十分に注意して行う必要があります。血液検査による特定を行う場合もあります。

 

ご家族の方へ

お子さんに薬を投与された後、蕁麻疹などが出現した場合には処方を受けた病院に相談しましょう。薬剤アレルギーの発疹と感染症に伴う発疹の鑑別が難しいため、小児科の医師に発疹を見せて今後の投与について相談する必要があります。