小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

口腔咽頭外傷

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口腔咽頭外傷とは

口腔咽頭外傷は意外にも小児科受診の原因としてみられる疾患です。受診される年齢は3歳以下が多く、机の店頭や階段や椅子からの転落で受傷するなどが原因です。てんかんや失神性の疾患が契機となることもあり、注意が必要です。

 

診察・検査

口腔内は結構が良いため小さな傷でも著しい出血を認め、気道閉塞することがあります。出血量が多い場合は気道確保ができる準備も診察時にする必要があります。軟口蓋に何かが突き刺さっている場合は、鼻腔内や脳幹方向に穿通している可能性があるため、必ず頭頚部CTで評価をしてから処置をする必要があります。

 

舌咬傷

よくみられる外傷のひとつです。血管が豊富なため出血がかなりみられますが、口腔内に氷を含ませたり、エピネフリンの綿球で圧迫するとより出血が止まりやすくなります。あまりに出血が止まらない場合は傷の縫合を行うこともあります。

 

口蓋裂傷

発熱や疼痛が強く経口飲水が進まない場合には、点滴加療のため入院する場合もあります。前述のように細長いものが刺さり傷ができた場合には、CTで評価を行う必要があります。

 

歯牙脱臼

歯を打撲すると歯髄炎を起こすことがあります。また、打撲によって歯が埋没した場合であっても、乳歯は自然にでてくるので放置してよいといわれています。歯が完全に脱臼してしまった場合は、永久歯では再植することが可能であり、なるべくはやく口腔外科を受診する必要があります。一番よい保存法は脱落した場所に挿入することで、その他にも生理食塩水内や牛乳のなかにつけておくとよいといわれています。

 

ご家族の方へ

口腔内咽頭外傷は小さい子どもに比較的よくみられる外傷です。受診する科目に困った場合には、まず小児科を受診して必要があれば口腔外科などに受診することを勧めます。