小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

精巣捻転

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精巣捻転とは

精巣捻転は制作の軸捻転により、精巣、精巣上体が急激な血流低下となり、放置すれば梗塞、壊死となる病気です。典型的には10歳台に起こることが多く、まれではありますが、新生児期に起こることもあります。新生児期発症の捻転では、出生前に捻転が起こっていることが多く、精巣は壊死してしまっていることが多いです。10歳代で思春期に発症する場合は、精巣固定鞘膜の内側で捻転します。

 

症状

症状は患部の激しい疼痛と腫脹と睾丸の挙上です。時には、嘔気・嘔吐、強い腹痛を伴うため、消化器疾患と鑑別することが大切です。

 

診断

10歳代は羞恥心が強い時期ですので、プライバシーに配慮した上でしっかり診察する必要があります。Prehn徴候という精巣を挙上すると精巣捻転では激しく痛がるという所見も参考になります。エコー検査で精巣への血流の低下がみられないかも大切な所見となります。また、捻転箇所はエコーで高エコー像となります。

 

治療

本疾患と診断した場合は、できるだけ早急に制作の軸捻転を整復する必要があります。

一般的には捻転から8時間以内に解除できれば予後良好であり、12時間以上経過してしまうと予後不良といわれています。

治療法は用手整復法と手術治療があります。用手整復法は必要に応じて局所麻酔を行い、手で精巣を回転させる方法です。しかし、捻転が解除されない場合は手術を行います。手術法では、陰嚢を切開し、精巣の捻転部を確認して整復を行います。また、捻じれていない健側も捻転する場合があるため防止のために固定術を行うことが一般的です。

 

ご家族の方へ

精巣捻転は判断が遅れてしまうと精巣が壊死してしまい、将来的な不妊症の原因にもつながる可能性がある疾患です。睾丸に痛みを感じた場合には、できるだけ早急に泌尿器科を受診するようにしましょう。