小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

薬剤アレルギー

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薬剤アレルギーとは

薬が正しい目的と方法で使用されたにも関わらず、目的としない有害な症状が誘起されることを異常薬物反応といいます。このなかで、免疫反応から発生するものが薬剤アレルギーです。

 

症状

症状は局所的な反応から全身に及ぶ反応まで様々です。主に皮膚に症状がでることが多いです。症状も直後にでる「即時型」としばらく時間が経ってから症状が出現する「非即時型」があります。

「即時型」の薬剤アレルギー反応では、蕁麻疹が最も多い反応です。臨床的には全身症状を示すアナフィラキシー反応に特に注意が必要です。アナフィラキシーは薬剤接種から多くは10分以内に生じる急激なアレルギー反応で、喉頭浮腫による窒息やアナフィラキシーショックに伴う血圧低下や心停止などが起こるリスクがあります。この反応は抗生物質が原因であることが多いです。

「非即時型」の薬剤アレルギー反応では紅斑、水泡、表皮剥離、紫斑などが原因として考えられます。全身症状としては、発熱、リンパ節腫脹、関節痛・肺炎や腎炎・など「即時型」と異なり多彩な症状が出現することが多いです。原因としては非ステロイド性消炎鎮痛剤(アスピリンなど)や抗生剤が挙げられます。

まれではありますが、Stevens-Johnson症候群など全身性の症状が出現し、適切な治療を受けないと生命を脅かすこともあります。

 

診断

最も重要なのは問診です。症状が出現する前に摂った食物や薬剤を詳しく聞いてきます。施設によっては血液検査や皮内テスト、プリックテストなどが行われます。検査が陰性であっても、薬剤アレルギーは否定できないので注意が必要です。

 

治療

薬剤アレルギーの一番大切な治療は、疑わしき薬剤を避けることです。症状がでている場合は抗ヒスタミン薬やステロイド薬を使用し、アレルギー反応を抑える治療を行います。

 

ご家族の方へ

薬を飲んだ後に皮膚症状などが出現した場合は、薬を処方された医院に相談することがお勧めです。その薬によるアレルギーかどうかは、入念な問診や診察によって行います。もしアレルギーがあった場合、似た種類の薬は避ける必要があるかもしれませんので、相談するようにお願いします。