小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

脱水症

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脱水症とは

脱水症というとどんなイメージがあるでしょうか?熱中症や胃腸炎の時の症状でしょうか。実は一言に脱水症といっても、その原因と病態は様々です。

 

病態、種類

脱水は水分だけでなく体のNa(ナトリウム)も失っています。脱水の時に塩(NaCl)を取れ、といわれる由縁はこれですね。

水分の喪失の方がNaよりも多い場合を、高張性脱水と呼びます。逆にNaの喪失の方が水分よりも多い場合は低張性脱水と呼びます。同程度に失われている場合は等張性脱水と呼びます。

 

症状

脱水の症状は主に3つに分けられます。

・脱水徴候

皮膚緊張の低下、皮膚と口腔粘膜の感想、大泉門の陥没、眼窩の凹み

・循環障害

頻脈、皮膚の冷感、チアノーゼ、毛細血管の再充満が低下(爪を圧迫すると色が白くなって赤く戻るまでの時間の延長)

・中枢神経障害

活気低下、傾眠、昏睡、不穏、興奮、筋痙攣

 

診断

診察による身体所見、血液検査、尿検査などで重症度と脱水症の種類を判断します。血清Na濃度や浸透圧、尿量や体重減少の程度なども参考になります。

 

治療

軽症の脱水の場合は経口補水液などを少量ずつこまめに摂ることで改善が見込めます。中等症以上では点滴にて水分およびNaの補充を行います。脱水症のほとんどは等張性脱水ですが、高張性脱水や低張性脱水の場合はNa濃度を急激に変化させないように治療する必要があります。

 

ご家族の方へ

子どもは大人よりも水分量が多いため、容易に脱水症になりやすいことが知られています。外来が開いている日中の時間帯に脱水症状がみられ始めた場合は、早めに外来を受診することをお勧めします。