猫ひっかき病とは
猫ひっかき病は、猫にひっかかれた後1~3週間でリンパ節の腫脹や発熱を起こす疾患です。ネコにひっかかれた後にノミなどを介して人に感染します。原因菌はBartonella nenselae菌で、その後リンパ節を介して菌が侵入した場合には、リンパ節が腫れます。
世界中で発生している感染症ですが、日本では秋から冬に多いといわれています。
動物に噛まれた時の対応は下記参照↓
症状
症状はひっかかれた3日から10日の間に発疹や水疱ができます。そしてその1,2週間後にリンパ節の腫大や発熱が出現します。子どもでは、必ずしも猫と接触していることはなく、リンパ節腫大の時は考えなければいけない感染症と言われています。しかし、必ずしもリンパ節腫大がでるわけではなく、不明熱で治療していて後に診断されることもあるので注意が必要です。
重症例では急性脳症、心内膜炎、肉芽腫性肝障害、視神経網膜炎、末梢性顔面神経麻痺などの合併をすることがあります。
診断
確定診断はB. henselae菌を患者から分離することですが、検出率が高くないため、抗体検査で診断することが多いです。(IgM抗体が16倍以上か、IgG抗体がペア血清で4倍以上に上昇したかどうかで診断します。)
また、血液検査では白血球や炎症反応の増加が軽度認められます。
治療
多くの猫ひっかき病は1-2か月で自然によくなります。細菌感染症であるので、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗生物質を投与して加療することが多いです。
ご家族の方へ
猫にひっかかれないようにすることだけでなく、猫に接した後はよく手を洗いましょう。また、飼い猫の爪は定期的に切っておくことも大切です。