小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

顔面神経麻痺

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顔面神経麻痺とは

顔面神経麻痺は、顔の筋肉の一部が動かなくなる症状です。麻痺を起こす原因は様々な原因があります。小児においては大人よりも生まれつきの先天性まひが占める割合が多いです。また、中耳炎や腫瘍や白血病などの原因によって引き起こされることもあるため注意が必要な症状です。

 

原因

・先天性顔面神経麻痺(生まれた時からの麻痺)

全出生時のうち、1000人に2人程度の確率で起こるといわれています。分娩時外傷、子宮内体位性で起こる場合もあります。

・後天性顔面神経麻痺

成人と同様に特発性顔面神経麻痺(Bell麻痺)が多いです。これはヘルペスウイルス(HSV-1)が再活性化することで麻痺が起こるといわれています。また、子どもにおいては中耳炎(真珠腫)より発生する麻痺もあるため注意が必要です。

 

診断

診察時に眼をつぶったり、口をすぼませたりすることで麻痺の程度を診断します。原因として頭蓋内に異常がないかを確認するため、頭部CTやMRIを行うこともあります。子どもでは顔面の筋電図を撮ることが難しいことも多いです。

 

治療・予後

BELL麻痺ではステロイドやビタミンB12や神経代謝改善薬などを投与することが多いです。場合によってヘルペスウイルスに対しての抗ウイルス薬を投与する場合もあります。ステロイドの使用に関しては施設ごとに判断が分かれている現状があります。いずれの治療法であっても治癒率は70~90%の治癒率があるといわれていて、比較的予後っ両行な疾患と考えられています。

 

ご家族の方へ

子どもが自分で麻痺を訴えることは少なく、親が気づくことが多い症状でもあります。泣いた時や笑った時に表情が違うという心配がありましたら、一度小児科へご相談ください。