小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

乳房の異常

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乳房の異常

小児科では、乳房の異常の相談を受ける頻度は多いです。通常、思春期になると女児では乳房発育がみられ、乳房の腫大を認めます。日本においては健康な女児の乳房発育開始時期は平均10歳であり、7歳6か月未満で乳房発育が認められた場合は乳房早発となります。

 

男の子でみられた場合

男児において乳房が腫大することを女性化乳房といいます。

新生児期は男児でも母体由来のエストロゲン(女性化を促すホルモン)が影響することにより一時的な乳腺腫大がみられます。また、学童期においても一時的に5㎝未満の乳腺組織が触知されることも多いです。これもまた、一時的にエストロゲンの影響が強くなることにより生じ、正常であることが多いです。

ただし、思春期発来前の腫大や明らかに過度の乳房腫大(乳輪が乳房の上に隆起するようなもの)は遺伝子疾患や内分泌疾患がないことを確認する必要があります。

 

女の子でみられた場合

前述したように7歳6か月未満で乳房発育がみられると乳房早発ですが、特に2歳までが多いといわれています。2歳以下の場合、乳房以外の二次性徴は認めないため、原則として治療の適応となりません。しかし、陰毛や月経や骨年齢に異常をきたす場合には思春期早発症として治療をする必要があります。

 

↓思春期早発症に関しては下記参照ください

www.kodomococoro.com

 

検査

乳房にエコーを当てて異常な腫瘤でないことを確認し、他の二次性徴が出ていないか確認します。また、成長曲線や手のレントゲン写真を撮りコツ年齢を把握します。

 

受診後経過

疾患ごとに経過は違いますが、よくあるケースを記載します。

・男の子で新生児や思春期に乳房腫大を認めて受診した場合、数cmの腫大であれば、自然軽快することも多いので1年ほど経過観察します。

・2歳までの乳房腫大の場合、他の2次性徴所見がない場合は、一時的なもので自然軽快することが多いです。

 

ご家族の方へ

乳房腫大は気づいたとしても何科に受診してよいのか悩む疾患と思います。ご心配な場合は小児科にご相談いただければと思います。