小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

子どもの貧血

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子どもの貧血

貧血は赤血球数、ヘモグロビン値、ヘマトクリットの減少を意味しますが、一般的にヘモグロビン値が 11g/dl以下を指すことが多いです。脱水、年齢、性別により変化することが多いので注意が必要です。

 

原因

①赤血球の産生障害

再生不良性貧血、鉄欠乏性貧血、腎性貧血、白血病の骨髄浸潤など

②循環赤血球の破壊亢進

溶血性貧血(赤血球膜の異常(遺伝性球状赤血球症)、ヘモグロビンの異常(鎌状貧血)、赤血球酵素の異常(G6PD欠乏症))

赤血球以外の異常(自己免疫性溶血性貧血、新生児溶血性貧血(血液型不適合))など

③出血

外傷による血管損傷、出血素因(性器出血や鼻出血)、腸管の出血病変など

 

症状、診断

貧血が進行すると顔色不良、倦怠感、易疲労感、食欲がない、運動時の息切れ、動悸、眩暈、耳鳴りなどの症状が出現します。診断は、問診と血液検査が大切になります。前述したように様々な原因疾患があるため、家族歴や職位かつや投薬歴などを確認することも重要です。

診断において、まず赤血球の大きさ(MCV)が小さいかどうかは鑑別に有用です。小球性貧血で鉄剤投与により改善が得られた場合は鉄欠乏性貧血と診断されます。

赤血球の大きさが正常か大きい場合には、骨髄ないでの赤血球の生産能力の指標である網赤血球の変化が重要になります。

 

治療

貧血の原因ごとに治療はそれぞれ異なります。急激な出血やヘモグロビン値が7,8以下の場合は赤血球輸血も考慮されます。時間的猶予がある場合には、原疾患の治療を優先し貧血の改善を目指します。

 

ご家族の方へ

貧血は時に易疲労感や倦怠感や眩暈が出現する疾患です。血液検査を行わないと診断できないことも多いため、心配な場合は早めの受診をお勧めします。