小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

子どもの熱傷

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子どもの熱傷

子どもの熱傷の好発年齢は1歳以下の乳児です。ほとんどが1歳以下の軽傷で外来で経過を診れるものが多いです。しかし、時には皮膚の深いレベルまでの熱傷がおきてしまうことがあり、早期に診断治療することが大切です。表皮レベルをⅠ度熱傷、真皮レベルまでをⅡ度熱傷、皮下組織まで及ぶ熱傷をⅢ度熱傷と呼びます。子どもでは65℃の液体に1秒接触するとⅡ度熱傷、10秒でⅢ度熱傷に達するといわれています。

 

症状

熱傷では創部以外に気道、呼吸、循環、意識、体温を評価することも大切です。全身状態が安定していれば、熱傷の深さ(前述)と広さを判断します。熱傷面積が5%を超える場合には入院も考慮されます。Ⅱ度熱傷以上のものは痕が残ることが多いです。

 

治療

家庭で熱傷をした場合、水道水で20分間患部を浸します。背中や胸など浸すのが難しい場合は清潔なタオルを水道水に浸し、軽く絞って患部に当てます。水ぶくれは破らないでください。氷などを直接当てすぎると組織を壊すことがあるのでおすすめしません。

病院に受診した後は、創部を冷却、洗浄し、必要であれば保護フィルムなどで保護を行います。また、痛み止めや痒み止めを内服で併用して経過を診ることが多いです。

 

予防

熱傷のほとんどが家庭内で発生します。そしてそのほとんどは大人が正しく熱源の管理や環境整備をすることで予防可能といわれています。特につかまり立ちや自立歩行が可能となる1歳前後の発達過程で子どもが手を伸ばし、熱傷となることが多いので非常に注意が必要です。

予防のためには以下のことが推奨されます。

・高温の飲み物を入れる場合は、子どもの手が届かない場所におく

・テーブルクロスやマットは使わない。

・電気ケトルなどのコードは引っ張れる場所に置かない

・炊飯器も手の届かない場所におく

・床に置く暖房器具は子どもの手が届かない安全柵で囲む

・湯たんぽや電気カーペットは過度に使用しない。