小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

指しゃぶり

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指しゃぶりとは

指しゃぶりは、ほとんどの赤ちゃんが行います。生後2,3か月ぐらいからはじまり、ピークは1歳半から2歳ごろです。特に甘えたい時、眠い時、お腹が空いている時にみられる自然の反応です。実際、1歳半で約30%の子どもが指しゃぶりをし、3歳では約20%程度の子どもが指しゃぶりをしています。

 

指しゃぶりをする理由

指しゃぶりは、お母さんのお腹の中にいる時から実は行っています。これは生まれてすぐに母乳を飲めるようになるための練習であると考えられています。生後直後には指しゃぶりは行いませんが、生後2,3か月になると口のそばに来た物を反射的に吸うようになります。そして、生後半年にもなると口の中に色々な物をいれることで、味や形、状態を知ることができるようになります。これは自分の身を守るための自然な発達過程と言えます。

 

指しゃぶりの悪影響

・上顎前突:いわゆる出っ歯です。前の前歯が前方に出てしまいます。

・開咬:いわゆるスキッ歯です。上下の前歯の間に隙間ができます。

・片側性交差咬合:上下の奥歯が横にずれて、歯のかみ合わせが悪くなります。

・構音障害:話す時に前歯の隙間に舌が入るようになり、サ行などの発音が悪いいわゆる舌っ足らずになることがあります。

 

指しゃぶりへの対処法

・1歳まで

やめさせる必要はありません。指がかぶれるなどの症状があれば、小児科にご相談ください。

・1歳から2歳まで

少しずつ指しゃぶりの頻度がへってきます。眠い時や退屈な時はまだしゃぶります。一日中指しゃぶりをしている場合や指だこができている場合には、子どもではなく小児科医や臨床心理士にご相談ください。

・3歳以上

保育園や幼稚園へ通園し、社会性が育ってくると自然とやらなくなることが多いです。症状が続く場合には、同様に小児科医や臨床心理士にご相談ください。

 

指しゃぶりの治療

治療の基本は、空腹ならば指ではなく母乳や食べ物を渡すことです。精神的なストレスによる行動であれば、抱きしめる、添い寝する、本を読むなどアタッチメント行動をとり、母子関係を良好にする必要があります。もし「やめなさい」と言ってやめた場合には「すごいね、偉いね」としっかり褒めることが効果的です。

しゃぶらなかったら、シールを貼るなど目に見える形にするのもいいでしょう。

治療には時間がかかることも多いので、焦らずゆっくり見守っていきましょう。