小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

ヘルペス性歯肉口内炎

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ヘルペス性歯肉口内炎とは

ヘルペス性歯肉口内炎は、主に単純ヘルペスウイルスⅠ型に初めて感染した時にみられる感染症です。主に乳児期にみられることが多い感染ですが、感染しても無症状の子どもが多く、症状を発症するのは10%以下といわれています。近年では10歳台でもみられることがあります。

 

症状

口や喉を痛がり、高熱が2~5日続きます。特徴としては、発熱2日目程度から歯肉が強く腫れてきます。口腔内には口内炎が多数出現し、水泡が起こることもあります。歯ブラシをすると出血し、痛みは1~2週間継続することが多いです。

 

診断

診断は、特徴的な口腔内初見から行います。血液抗体検査などもありますが、結果が1週間程度かかるため、原則として行いません。歯肉が腫れて高熱が出る病気では白血病など怖い病気もあるため、慎重に経過を診る必要があります。

 

治療

治療は、抗ウイルス薬の内服と解熱鎮痛剤を使用します。この病気は、口腔内の痛みが強いため、食事が食べれないことが多いです。できるだけ刺激の少ない水分をとるようにしましょう。プリンやアイスクリームなどを少量ずつ、いつもよりこまめに与えることがおすすめです。

幼稚園や学校は、解熱していつも通りの水分・食事を接種できるようになれば登園・登校することが可能です。

 

感染経路

唾液の飛沫感染や接触感染により感染します。

 

潜伏期間

2~7日の潜伏期間があります。

 

家庭で気をつけること

食事は前述したようにのど越しがよい刺激が少ないものをあげるようにしましょう。ジュースや乳酸菌飲料は痛みが増強するため、避ける方が無難です。入浴は、水分が摂れていれば構いませんが、発熱がある場合はシャワー浴がおすすめです。歯磨きは歯肉の腫脹が強い時期には行わないでください。変わりとして、食後にイソジンやぬるめのお湯でうがいをします。うがいができない場合、お湯に浸した柔らかいガーゼで軽く歯はふくのがおすすめです。

この病気は乳児期に食欲が低下し、なにより不機嫌になる病気です。解熱後も歯肉の炎症が続き、体重減少することも少なくありません。ご心配であれば、お近くの小児科にご相談ください。