小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

異常帯下

f:id:kodomokokoro:20200915085852p:plain

異常帯下とは

女性性器に由来する分泌液が膣外に流出したものを帯下(もしくは、おりもの)と呼びます。異常帯下は膣炎や外陰炎を原因とすることが多いですが、病的でないこともあります。外陰部発赤、かゆみ、帯下の量、臭い、色、持続が長いなどの様々な症状があります。子どもにおいては、トイレ後の処理方法や入浴時の衛生管理にも確認することが大切です。

 

原因

思春期以前は、おむつかぶれ、細菌感染、アレルギーが原因となる非特異的外陰部炎や膣炎から帯下が出現する。思春期以降も細菌感染やアレルギー性の非特異的外陰部炎や膣炎が起こることも多いが、淋病やクラミジアといった性感染症となることもあるため、注意が必要です。こうした性感染症を放置しておくと、子宮内膜炎、付属器炎、腹膜炎などとなるため、受診して適切な治療を受けることが大切です。

 

診断

異常帯下は膣分泌初見、検鏡、培養などの検査で診断します。基本的には小児の帯下では、膣鏡による診察は控えることが多いので安心してください。難治性の場合には、膣内異物なども考えるため、稀に使用する場合があります。

 

治療

・非特異性膣外陰炎

日常生活のチェックと改善点があれば指導を行います。膣外陰部の衛生(トイレでは前から後ろに拭く)、下着の頻回取り換え、入浴時には刺激性のある石鹸類や擦過の禁止、シャワーでは軽く外陰部を開いてシャワーで洗うぬるま湯による下半身浴はおすすめです。

・難治性非特異性膣外陰部炎

反復する場合や改善が乏しい場合には抗生剤内服やカンジダの感染症などを考慮します。

・その他の膣炎

性感染症の淋菌感染やクラミジア感染、トリコモナス感染に対してはそれぞれ特異的な抗生剤治療を行います。

 

ご家族の方へ

女性の性器の洗い方や生活指導はタブー扱いされてきたような時代背景もあり、意外としっかり指導されていない子どもが多いです。小さいうちからトイレや入浴時の洗浄方法を指導し、感染予防を行いましょう。