小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

こどもの胸痛

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子どもの胸痛について

胸痛は心臓の痛みと思いがちですが、必ずしも心臓に原因がある痛みではありません。 小学校高学年から高校生までに多い症状のひとつです。幼稚園児や小学校低学年においては、腹痛を胸痛と訴える場合もあり、診断に苦労する症状のひとつです。

 

胸痛の原因となる病気と頻度

・特発性胸痛(原因が不明なもの) 21~64%

・骨格筋や肋軟骨が原因(筋損傷、過度な運動、筋炎) 15~32%

・精神・心理的原因(過換気、てんかん、ストレス) 26~29%

・心血管(心筋、心膜、  大動脈) 4~10 %

・呼吸器(気管・気管支、気胸、縦隔炎) 2~14%

・消化器(食道、胃潰瘍) 4~7%

・胸壁(皮膚、脊椎)

 

気胸に関して詳しくは↓

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診断のポイント

①運動に関連して痛みが増強するか、外傷性であるか

②痛みが鋭い痛みか、鈍い痛みか

③限局的な痛みか、広範囲に渡る痛みか

④表在的な痛みか、内部に感じる痛みか 

⑤痛みの部位は胸か背中か肩か

⑥持続時間はどのくらいか

⑦他に症状があるか

 

家族の方へ

上記に示したように胸痛といっても、痛みの性状や特徴は人それぞれ原因によって異なり、診断には時間がかかることも多いです。

最初に大切なことは、重病でないことを確認することです。そのためには、細かい問診や診察を行い、その上で必要であれば胸部レントゲンやエコー検査や心電図検査を行う場合があります。また、不整脈を疑う場合にはホルター心電図検査を行うこともあります。

次に大切なことは、症状が改善するような治療を行うことです。胸痛の原因は、目に見えない病変であることもあります。そのような場合、痛みの原因を推測し、改善が得られるような治療法や生活習慣の改善を行い、実際に改善がみられるか確認します。このような治療を、診断的治療と呼びます。

胸痛は、症状が改善するまで時間がかかることも多い症状のひとつです。症状の強さが少しづつ増強する場合や頻度が増える場合には、小児科へご相談ください。