小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

B型肝炎ウイルス

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B型肝炎ウイルスとは

B型肝炎ウイルスは、5歳までに感染し長期化すると(キャリア化すると)、将来的に慢性肝炎、肝硬変、肝癌のリスクがある感染症です。

 

予防接種対象・スケジュール

①妊娠中に母親がB型肝炎のキャリアであると判明した場合

出生直後に抗HBsヒト免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンを同時接種します。そして、生後1か月、6か月にB型肝炎ワクチンを追加接種します。

②母親がB型肝炎のキャリアでない場合

1歳になる前にB型肝炎ワクチンを3回接種します。標準的なスケジュールは生後2か月から1か月おきに2回接種し、その後1回目の接種から20週以上経ってから更に1回接種を行います。

 

感染経路

母から子に感染がおこる垂直感染が起こる感染症です。現在は上記の予防法によりほぼ感染はなくなりました。生後感染することを水平感染と呼び、性行為、注射器の乱用、入れ墨、ピアスの穴開け、不衛生な医療行為などで感染します。

 

潜伏期間

慢性肝炎は数年、数十年と無症状の時期があります。この時期を無症候性キャリアと呼びます。その後、急性肝炎を起こすと10%程度の方が慢性肝炎となり、その一部の方が肝癌となります。

 

検査・治療

検査では、肝機能検査やB型肝炎ウイルス検査を行います。必要に応じて、超音波検査や肝生検を行い病態を判断します。慢性化したB型肝炎ウイルスに対してはインターフェロン療法や拡散アナログ製剤などを行いますが、薬の副作用は強く、治療抵抗性であることも多いです。

 

ご家族の方へ

B型肝炎ウイルスは予防接種により予防することができる感染症です。2016年以降は定期接種化しており、治療することは困難ですが、予防接種で子どもを守ることができます。1歳までは無料で摂取することが可能ですので、是非受けてください。