小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

赤ちゃんの頭のゆがみ

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赤ちゃんの頭のゆがみ

赤ちゃんの頭のゆがみは、乳児健診で受ける質問として多いもののひとつです。将来、坊主やポニーテールにした際に気になってしまうのではないかと不安になる方が多いようです。頭のゆがみの原因として頭蓋骨縫合早期癒合症がありますが、これは単純なゆがみだけではない特殊な病気です。

頭蓋骨縫合早期癒合症について

赤ちゃんの頭蓋骨は7つの骨のピースに分かれており、それぞれのつなぎ目を頭蓋縫合といいます。頭蓋骨縫合早期癒合症は、頭蓋縫合が早期に癒合してしまうことで頭蓋骨の変形がおこる疾患です。頭蓋内圧の上昇や顔面骨の発達障害を伴うこともあります。脳の発達に影響を与える場合もあり、早期に小児形成外科による手術が必要となります。

 

原因

生まれつきの変形が原因の場合があります。お母さんのお腹の中にいるときに、多胎であったり、羊水が少ないことで、頭に圧力がかかることが変形の原因となることがあります。また、生まれた後の「向き癖」による変形が原因となることもあります。

 

症状

原則として、症状はありません。頭の形に左右差があっても、成長発達に影響はないと考えられています。

 

治療

前述したように、成長発達に影響がないため必ずしも治療する必要はありません。民間療法や頭の形調整ヘルメットなどの販売がされていますが、お勧めできません。1歳までの赤ちゃんの頭の大きさと脳は急激に成長しますので、それを妨げてはいけません。

美容的な面を含め治療を希望される場合には、国立成育医療センターの形成外科などで行っている治療法で「頭蓋形状誘導療法」という治療法があります。これは平らになっている頭蓋骨にヘルメットを装着して、成長を期待するという治療法です。他のいくつかの施設でも同様の治療が行われていますが、いずれも自由診療で50万前後の費用が必要となります。