小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

アデノイド増殖症

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アデノイド増殖症とは

鼻の穴から喉につながる「つきあたり」に咽頭扁桃(アデノイド)があります。これが増殖肥大したものをアデノイド増殖症と呼びます。口の奥に見える扁桃腺は、口蓋扁桃であり、この増殖は口蓋扁桃肥大と呼びます。通常成長と共に大きくなりますが、ピークを4,5歳として、その後は退縮していきます。

 

症状

小児において、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因のほとんどは、アデノイド増殖症と口蓋扁桃肥大です。睡眠検査を行うことで、睡眠時の無呼吸を診断できます。また、鼻閉が強いためいわゆるアデノイド顔貌という、口を常に空いている状況になりがちです。さらに睡眠時無呼吸に伴い、学習能力や集中力の低下が起こりやすいことが知られています。中耳炎を繰り返す場合もあります。

 

診断

口蓋扁桃肥大は喉を診察することで診断できますが、アデノイド増殖症は、通常鼻から内視鏡をいれることで診断します。睡眠時無呼吸に関しては、実際に寝ている時の様子を携帯電話などの動画に収めてもらい、疑わしい場合は睡眠検査を行います。

 

治療

アデノイド増殖症、口蓋扁桃肥大症では、アデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術が行われます。これにより睡眠時無呼吸を著明に改善します。ただし、高度の肥満がある場合は上気道狭窄が残る場合があります。大人では経鼻的持続陽圧呼吸(nasal continuous positive airway pressure:NCPAP)を使用する場合がありますが、小児では本人の協力が得られない場合は使用が難しい場合が多いです。

 

ご家族の方へ

アデノイド増殖症に伴う睡眠時無呼吸症候群は、落ち着きがないなどの精神症状を伴うこともあるため、早めに相談し、必要であれば早期に治療することがおすすめです。