小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

腸重積

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腸重積とは

腸重積は、口側の腸管が肛門側の腸管に入り込み腸閉塞になる病気です。生後4か月から2歳程度までの子どもがかかることが多いです。1000人に2-4人程度の頻度といわれ、比較的頻度の高い病気です。一度腸重積を起こした子どもの10%は再発します。

胃腸炎や風邪をきっかけになり発症することが多いです。ポリープやメッケル憩室などの病気が原因となる場合もあります。

症状

突然火がついたように腹痛で泣き、その後泣き止むという間欠的啼泣を繰り返します。嘔吐することもあります。排便するとイチゴジャム様の粘血便が出現します。非典型的な経過となることもあり、注意が必要です。

診断

症状が特徴的ではありますが、腹痛、嘔吐、粘血便の全ての症状が揃うのは全体の40%程度といわれています。診察によって、入り込んだ腸管が固く腫瘤状に触れることがあります。疑った場合は超音波検査を行い、腸管の中に腸管が入っている画像(Target sign)で診断することができます。腹部レントゲンでは確定診断することは難しいことが多いです。

超音波でも診断することが難しい場合もあるため、腹部CTで診断される場合もあります。

治療

1.高圧浣腸(非観血的整復術)

中規模以上の病院で行うことが多い内科的治療法です。肛門からチューブを挿入し、腸管に圧力をかけることで、入り込んだ腸管を押し戻します。造影剤を用いる場合や空気で押す方法が代表的です。

整復中に腸管に穴が開くリスクがあるため、十分に注意して治療する必要があります。

2.開腹手術(観血的整復術)

高圧浣腸で改善が認められない症例に関しては、開腹手術を行い、入り込んだ腸管を押し戻します。