小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

学習障害

学習障害とは 学習障害は、基本的に全般的な知的発達の遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまはた推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態のことです。また、その原因として視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害な…

小児難聴 ~まさか我が子が難聴とは~

我が家には3人の娘がいます。 先日11歳の長女が学校から1枚の紙を持って帰ってきました。 「鼻炎、難聴の疑い」・・・??? 鼻炎は前々から気づいて通院・治療していましたが、11歳にしてまさかの「難聴」!? かなり驚きました。 日常生活を何不自由なく送…

副鼻腔炎

副鼻腔炎とは 鼻の穴と喉はつながっています。その途中には副鼻腔という洞窟があります。副鼻腔炎は、この副鼻腔の粘膜が炎症を起こしている病気です。子どもの咳嗽、鼻汁が1週間以上も長引く場合は、考慮する必要があります。 原因 ウイルスや細菌感染やア…

こどもの胸痛

子どもの胸痛について 胸痛は心臓の痛みと思いがちですが、必ずしも心臓に原因がある痛みではありません。 小学校高学年から高校生までに多い症状のひとつです。幼稚園児や小学校低学年においては、腹痛を胸痛と訴える場合もあり、診断に苦労する症状のひと…

Fallot四徴症

Fallot四徴症とは Fallot四徴症は、心室中隔欠損症、肺動脈狭窄、大動脈騎乗、右室肥大を特徴とする症候群です。頻度は3600人に1人程度といわれています。Fallot四徴症の中にも、肺動脈閉鎖を伴うタイプや肺動脈狭窄が軽度のタイプなどがあり、血行動態はそ…

虫刺され

虫刺されとは 「虫刺され」は小児科や皮膚科を受診する疾患の中で、頻度が高い疾患です。カやノミによる口器や刺針によるものだけでなく、芋虫の毒棘や昆虫の毒液など様々な種類があります。 虫刺されの種類 ①カ 刺された直後よりかゆみと共に小さい浮腫状の…

HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス)

HPVワクチンについて HPVワクチンは日本において、2010年11月から小学6年生~高校1年生の女性に無料接種(任意予防接種)が開始されました。2013年4月に定期予防接種となりましたが、副反応とされる症状が相次ぎ報告され、わずか2か月で「積極的な接種勧奨」…

夜驚症と夜泣き

夜驚症と夜泣きとは 夜驚症は寝ている最中に、突然叫び声や悲鳴、泣き声をあげ、場合によっては起き上がったり、パニックをおこしてしまう。主には2歳~6歳で起こる一時的な疾患です。 一方で乳児期に起こる場合は「夜泣き」になります。 夜驚症は幼児期での…

子どもの結核とBCG

結核とは 結核は結核菌による感染症の総称です。結核菌が結核患者の咳やくしゃみによって空気中に飛び、人の肺に吸い込まれることで感染します。多くの場合、結核菌が体内に入ると、免疫機能が働き、結核菌を閉じ込めてしまいます。そして、結核菌は肺の中に…

日本脳炎

日本脳炎とは 日本脳炎は、日本脳炎ウイルスにより発生する疾患で、蚊を介して感染します。日本では1966年をピークに減少し、1992年以降は毎年10人以下の感染者に抑えられています。 症状 蚊から感染しても日本脳炎を発症するのは、1000人に1人程度といわれ…

ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビ(尋常性ざ瘡)とは 思春期になると男女とも男性ホルモンの分泌が活発化し、その影響をうけて皮脂の分泌が増加します。さらに、毛包の出口が狭くなるため、毛包内に皮脂がたまってしまいます。これがニキビの原因です。 ニキビの経過 ①白ニキビ・黒ニ…

B型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスとは B型肝炎ウイルスは、5歳までに感染し長期化すると(キャリア化すると)、将来的に慢性肝炎、肝硬変、肝癌のリスクがある感染症です。 予防接種対象・スケジュール ①妊娠中に母親がB型肝炎のキャリアであると判明した場合 出生直後に抗HB…

周期性嘔吐症(自家中毒)

周期性嘔吐症とは 周期性嘔吐症は、数日間嘔吐発作を周期的に繰り返す病気です。従来、自家中毒と呼ばれていました。発症の平均年齢は5歳程度で、数年をかけて自然によくなることが多い病気です。やや女の子の患者が多いことが知られています。 症状・原因・…

ものもらい(眼瞼炎)

ものもらいとは 「ものもらい」は、まぶた(眼瞼)における炎症疾患の俗称です。一般には、眼瞼炎と呼び、麦粒腫や霰粒腫のことをいいます。子どもの眼瞼炎は感染症に伴う一時的な炎症が多いことが特徴です。 原因 麦粒腫:まぶたの縁にある脂腺や睫毛の毛根…

低身長

低身長とは 低身長は一般的に、成長曲線(母子手帳の後ろに記載があります。)で-2.0 SD以下を基準とするため、小児の2, 3%は低身長に該当します。-1.5 SD以下は成長率の低下と呼びます。 診断 問診が大切です。出生時の身長・体重や周産期異常の有無、家族…

O脚とX脚、内股歩行と外股歩行

O脚とX脚とは O脚はつま先とかかとを揃えて立った際に、両膝の間が開く状態です。X脚は逆に両膝をつけても両足首をつけることができない状態です。X脚は特に転びやすい特徴があります。 正常の足の発達では2歳ころまではO脚傾向があり、その後X脚傾向が出現…

漏斗胸・鳩胸(胸郭変形)

漏斗胸・鳩胸とは 漏斗胸は、胸板を形成する胸骨と肋軟骨の一部が、背中側の脊柱に向かって漏斗状に陥没している状態のことです。発生頻度は1000人に1人程度で、男子に多い特徴があります。 鳩胸は胸骨が前方に突出した状態で、胸骨柄部分が突出しているタイ…

子どもの包茎

包茎とは 陰茎の周りに包皮が被っている状態を包茎といいます。男の子のちんちんの包茎に関しては、お母さんもどうすればよいか頭を悩ませる問題の一つだと思います。 年齢による変化 新生児期では陰茎包皮と亀頭の上皮がくっついているため(癒着)、亀頭の…

尿路感染症

尿路感染症とは 私たちは、腎臓で尿を作り、その尿は尿管を通り膀胱へ流れます。そして膀胱から尿道を通り、おしっこが出ます。この通路に細菌が入り込み、炎症を起こすことを尿路感染症といいます。 尿路感染症の病気 ・亀頭包皮炎 男児では亀頭と皮の間に…

赤ちゃんの頭のゆがみ

赤ちゃんの頭のゆがみ 赤ちゃんの頭のゆがみは、乳児健診で受ける質問として多いもののひとつです。将来、坊主やポニーテールにした際に気になってしまうのではないかと不安になる方が多いようです。頭のゆがみの原因として頭蓋骨縫合早期癒合症がありますが…

斜視、弱視、屈折異常

斜視、弱視、屈折異常とは 弱視は視覚の発達期において、視性刺激遮断によっておこる視力不良で、眼科的検査で器質的疾患を認めないものです。屈折異常は遠方をみた状態で、網膜と焦点を結ばない以上で、遠視と近視があります。斜視は両眼の視線が正しく目標…

円形脱毛症

円形脱毛症 円形脱毛症は小児から高齢者まで全年代に発症し、円形~楕円形の脱毛斑が生じる皮膚疾患です。 原因 円形脱毛症の原因は毛包に対する自己免疫性の全身性皮膚疾患と考えられていますが、詳細は不明な点も多いです。アトピー素因を持つ方は円形脱毛…

アデノイド増殖症

アデノイド増殖症とは 鼻の穴から喉につながる「つきあたり」に咽頭扁桃(アデノイド)があります。これが増殖肥大したものをアデノイド増殖症と呼びます。口の奥に見える扁桃腺は、口蓋扁桃であり、この増殖は口蓋扁桃肥大と呼びます。通常成長と共に大きく…

生まれつきのアザ(血管腫と母斑)

生まれつきのアザ うまれつきのアザは、血管腫と母斑に分けられます。血管腫は血管系に由来する組織で構成されたもので、母斑はメラニン色素系と上皮細胞系に由来します。 血管腫 ①苺状血管腫 未熟な毛細血管内皮細胞の良性増殖で起こり、乳児の約1%にみられ…

ミルクの種類(アレルギーミルクなど)

ミルクの種類について いざ赤ちゃんに育児用ミルクを購入するとき、薬局へ行くとたくさんの種類のミルクがあり、混乱すると思います。今回は販売されているミルクについて解説します。 ①乳児用調整乳 ・乳児用調整粉乳 新生児から1歳までの乳児を対象にした…

動脈管開存症

動脈管開存症とは 動脈管は、お母さんのお腹の中で胎児が生きていくために重要な血管です。通常、生まれてから必要がなくなるので、生後1,2日で閉じてしまいます。この血管が開いたままの状態を動脈管開存症と呼びます。 動脈管開存症は、2000人に1人、先天…

心室中隔欠損

心室中隔欠損とは 心臓の心室を隔てる壁である中隔の一部が欠損している病気です。先天性心疾患の中で一番多い頻度の疾患で、先天性心疾患の約20%といわれています。(心室中隔欠損単独でないものも含みます。)性別ではやや女性に多いです。 分類 分類法が…

鼻涙管狭窄

鼻涙管狭窄とは 私たちの目と鼻は鼻涙管という細い管でつながっています。涙をこらえていると鼻に涙がまわってくるのはこれが原因です。先天性鼻涙管狭窄はこの鼻涙管が生まれつきつまっている病気です。また、大人になってから鼻炎や蓄膿症などで鼻涙管がつ…

心房中隔欠損

心房中隔欠損とは 心臓の心房を隔てる壁である中隔の一部が欠損している病気です。先天性心疾患の中で一番多い頻度の疾患で、先天性心疾患の7~13%といわれています。性別では女性に多いです。 分類 ・中心部型(2次口欠損型) 心房中隔の中心の卵円窩を中…

伝染性単核球症

伝染性単核球症とは 伝染性単核球症はEBウイルスの初感染が原因です。EBウイルスは、バーキットリンパ腫という白血病や上咽頭癌などの稀で重症な疾患の原因となることもあります。 症状 発熱、咽頭扁桃炎、リンパ節腫脹、発疹といった症状がおきます。扁桃腺…