小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

子どもの一般的病気

アナフィラキシー

アナフィラキシーとは 免疫反応が過剰に起こってしまうことをアレルギーといいます。このうちアレルゲンとIgEの結合で起こるⅠ型アレルギー反応の急性な重篤な症状が起こることをアナフィラキシーと呼びます。原則として、皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状、…

子どもの肥満

子どもの肥満とは 成人の肥満はBMI(Body mass index)が25以上のものを肥満と考えます。子どもでは、年齢別、性別、慎重別の標準体重を算出して、これに基づいて肥満の診断をすることが一般的です。肥満度は標準体重より何%上回っているかを示す指数で、幼児…

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアとは 鼠径ヘルニアは、精巣と共に拡大した腹膜が生後もも消退せずに開存している状態です。小児期の手術の原因のなかで一番多い病気です。3.5~5%の確率で発生し、未熟児ではさらに病気の頻度が高くなることが知られています。一般的には男子に…

異常帯下

異常帯下とは 女性性器に由来する分泌液が膣外に流出したものを帯下(もしくは、おりもの)と呼びます。異常帯下は膣炎や外陰炎を原因とすることが多いですが、病的でないこともあります。外陰部発赤、かゆみ、帯下の量、臭い、色、持続が長いなどの様々な症…

月経異常

月経異常とは 月経は「通常約1か月の周期で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」です。個人差はありますが、周期、持続日数、量など正常範囲にない場合を月経異常と呼びます。 異常の種類 ①無月経 原発性無月経:18歳までに初経が…

気道異物

先日、ニュースで痛ましい事故の報道がありました。 幼稚園で子どもぶどうを食べた際に窒息したという内容です。 ミニトマト、リンゴ片、ブドウなどは5歳以下の窒息のリスクが高いため、食べる時にはあらかじめカットするなど注意が必要です。 今回は、気道…

気胸

気胸とは 気胸は、胸腔内に空気が貯留し、肺が虚脱した状態です。肺は呼吸するために重要な臓器ですので、呼吸苦や胸痛といった症状が起こります。気胸は外傷性気胸と自然気胸(原因が不明なもの)に分類されます。 症状 主に学童期の背の高い男子に頻度が高…

睡眠障害

睡眠障害とは 睡眠障害は、原因として精神障害、身体疾患、薬物などがない一次性睡眠障害と、原因がある二次性睡眠障害に分けられます。 さらに、睡眠の量、質、睡眠から覚醒の時間に問題がある「睡眠異常(ディスソムニア)」と、睡眠・睡眠段階・睡眠覚醒の…

小児難聴 ~まさか我が子が難聴とは~

我が家には3人の娘がいます。 先日11歳の長女が学校から1枚の紙を持って帰ってきました。 「鼻炎、難聴の疑い」・・・??? 鼻炎は前々から気づいて通院・治療していましたが、11歳にしてまさかの「難聴」!? かなり驚きました。 日常生活を何不自由なく送…

副鼻腔炎

副鼻腔炎とは 鼻の穴と喉はつながっています。その途中には副鼻腔という洞窟があります。副鼻腔炎は、この副鼻腔の粘膜が炎症を起こしている病気です。子どもの咳嗽、鼻汁が1週間以上も長引く場合は、考慮する必要があります。 原因 ウイルスや細菌感染やア…

虫刺され

虫刺されとは 「虫刺され」は小児科や皮膚科を受診する疾患の中で、頻度が高い疾患です。カやノミによる口器や刺針によるものだけでなく、芋虫の毒棘や昆虫の毒液など様々な種類があります。 虫刺されの種類 ①カ 刺された直後よりかゆみと共に小さい浮腫状の…

夜驚症と夜泣き

夜驚症と夜泣きとは 夜驚症は寝ている最中に、突然叫び声や悲鳴、泣き声をあげ、場合によっては起き上がったり、パニックをおこしてしまう。主には2歳~6歳で起こる一時的な疾患です。 一方で乳児期に起こる場合は「夜泣き」になります。 夜驚症は幼児期での…

ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビ(尋常性ざ瘡)とは 思春期になると男女とも男性ホルモンの分泌が活発化し、その影響をうけて皮脂の分泌が増加します。さらに、毛包の出口が狭くなるため、毛包内に皮脂がたまってしまいます。これがニキビの原因です。 ニキビの経過 ①白ニキビ・黒ニ…

周期性嘔吐症(自家中毒)

周期性嘔吐症とは 周期性嘔吐症は、数日間嘔吐発作を周期的に繰り返す病気です。従来、自家中毒と呼ばれていました。発症の平均年齢は5歳程度で、数年をかけて自然によくなることが多い病気です。やや女の子の患者が多いことが知られています。 症状・原因・…

ものもらい(眼瞼炎)

ものもらいとは 「ものもらい」は、まぶた(眼瞼)における炎症疾患の俗称です。一般には、眼瞼炎と呼び、麦粒腫や霰粒腫のことをいいます。子どもの眼瞼炎は感染症に伴う一時的な炎症が多いことが特徴です。 原因 麦粒腫:まぶたの縁にある脂腺や睫毛の毛根…

低身長

低身長とは 低身長は一般的に、成長曲線(母子手帳の後ろに記載があります。)で-2.0 SD以下を基準とするため、小児の2, 3%は低身長に該当します。-1.5 SD以下は成長率の低下と呼びます。 診断 問診が大切です。出生時の身長・体重や周産期異常の有無、家族…

O脚とX脚、内股歩行と外股歩行

O脚とX脚とは O脚はつま先とかかとを揃えて立った際に、両膝の間が開く状態です。X脚は逆に両膝をつけても両足首をつけることができない状態です。X脚は特に転びやすい特徴があります。 正常の足の発達では2歳ころまではO脚傾向があり、その後X脚傾向が出現…

漏斗胸・鳩胸(胸郭変形)

漏斗胸・鳩胸とは 漏斗胸は、胸板を形成する胸骨と肋軟骨の一部が、背中側の脊柱に向かって漏斗状に陥没している状態のことです。発生頻度は1000人に1人程度で、男子に多い特徴があります。 鳩胸は胸骨が前方に突出した状態で、胸骨柄部分が突出しているタイ…

子どもの包茎

包茎とは 陰茎の周りに包皮が被っている状態を包茎といいます。男の子のちんちんの包茎に関しては、お母さんもどうすればよいか頭を悩ませる問題の一つだと思います。 年齢による変化 新生児期では陰茎包皮と亀頭の上皮がくっついているため(癒着)、亀頭の…

尿路感染症

尿路感染症とは 私たちは、腎臓で尿を作り、その尿は尿管を通り膀胱へ流れます。そして膀胱から尿道を通り、おしっこが出ます。この通路に細菌が入り込み、炎症を起こすことを尿路感染症といいます。 尿路感染症の病気 ・亀頭包皮炎 男児では亀頭と皮の間に…

赤ちゃんの頭のゆがみ

赤ちゃんの頭のゆがみ 赤ちゃんの頭のゆがみは、乳児健診で受ける質問として多いもののひとつです。将来、坊主やポニーテールにした際に気になってしまうのではないかと不安になる方が多いようです。頭のゆがみの原因として頭蓋骨縫合早期癒合症がありますが…

斜視、弱視、屈折異常

斜視、弱視、屈折異常とは 弱視は視覚の発達期において、視性刺激遮断によっておこる視力不良で、眼科的検査で器質的疾患を認めないものです。屈折異常は遠方をみた状態で、網膜と焦点を結ばない以上で、遠視と近視があります。斜視は両眼の視線が正しく目標…

円形脱毛症

円形脱毛症 円形脱毛症は小児から高齢者まで全年代に発症し、円形~楕円形の脱毛斑が生じる皮膚疾患です。 原因 円形脱毛症の原因は毛包に対する自己免疫性の全身性皮膚疾患と考えられていますが、詳細は不明な点も多いです。アトピー素因を持つ方は円形脱毛…

アデノイド増殖症

アデノイド増殖症とは 鼻の穴から喉につながる「つきあたり」に咽頭扁桃(アデノイド)があります。これが増殖肥大したものをアデノイド増殖症と呼びます。口の奥に見える扁桃腺は、口蓋扁桃であり、この増殖は口蓋扁桃肥大と呼びます。通常成長と共に大きく…

生まれつきのアザ(血管腫と母斑)

生まれつきのアザ うまれつきのアザは、血管腫と母斑に分けられます。血管腫は血管系に由来する組織で構成されたもので、母斑はメラニン色素系と上皮細胞系に由来します。 血管腫 ①苺状血管腫 未熟な毛細血管内皮細胞の良性増殖で起こり、乳児の約1%にみられ…

ミルクの種類(アレルギーミルクなど)

ミルクの種類について いざ赤ちゃんに育児用ミルクを購入するとき、薬局へ行くとたくさんの種類のミルクがあり、混乱すると思います。今回は販売されているミルクについて解説します。 ①乳児用調整乳 ・乳児用調整粉乳 新生児から1歳までの乳児を対象にした…

鼻涙管狭窄

鼻涙管狭窄とは 私たちの目と鼻は鼻涙管という細い管でつながっています。涙をこらえていると鼻に涙がまわってくるのはこれが原因です。先天性鼻涙管狭窄はこの鼻涙管が生まれつきつまっている病気です。また、大人になってから鼻炎や蓄膿症などで鼻涙管がつ…

異物誤飲・誤嚥

異物誤飲・誤嚥とは 本来食べ物でないものを誤って飲み込んでしまうことです。異物誤飲は食べ物の道(食道や胃腸)に入ること、異物誤嚥は空気の道(気管や肺)に入ることをいいます。 症状 異物誤飲では、胃腸で消化されない消化管異物としての症状と、化学…

腸重積

腸重積とは 腸重積は、口側の腸管が肛門側の腸管に入り込み腸閉塞になる病気です。生後4か月から2歳程度までの子どもがかかることが多いです。1000人に2-4人程度の頻度といわれ、比較的頻度の高い病気です。一度腸重積を起こした子どもの10%は再発します。…

発達障害

発達障害とは 発達障害は、生まれつき脳の発達に障害があることの総称です。幼児期に症状が現れることがほとんどで、人によって対人関係やコミュニケーションが問題であったり、落ち着きがなかったり症状は様々です。なかには、複数のタイプの発達障害を同時…