小児科医による子どもの病気解説

病気で困っている子ども、パパママへ

腸重積

腸重積とは 腸重積は、口側の腸管が肛門側の腸管に入り込み腸閉塞になる病気です。生後4か月から2歳程度までの子どもがかかることが多いです。1000人に2-4人程度の頻度といわれ、比較的頻度の高い病気です。一度腸重積を起こした子どもの10%は再発します。…

予防接種の種類とスケジュール

まず最初に大事なことなのでお伝えします。 予防接種のための受診は、不要不急の外出ではありません。コロナウイルス感染症以外の感染症も流行がみられますので、適切な時期に予防接種を受けましょう。小児科では感染対策をとっている病院・クリニックがほと…

発達障害

発達障害とは 発達障害は、生まれつき脳の発達に障害があることの総称です。幼児期に症状が現れることがほとんどで、人によって対人関係やコミュニケーションが問題であったり、落ち着きがなかったり症状は様々です。なかには、複数のタイプの発達障害を同時…

シラミ

シラミとは シラミにはヒトジラミとケジラミの2属があります。さらにヒトジラミはアタマジラミとコロモジラミの2種類に分かれます。ケジラミは主に陰毛で問題になり、性行為で感染します。コロモジラミは主に衣服について寄生します。小児で問題になるのはア…

伝染性紅斑(リンゴ病)

伝染性紅斑とは 伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19の感染による感染症で、両頬が赤くなることが特徴的であるため、別名リンゴ病と言われることがある疾患です。 症状 6歳から12歳程度の小学生で認めることが多く、1年を通して流行がみられます。まず感染後…

コロナウイルス感染症・治療薬

子どものコロナウイルス感染症 緊急事態宣言も解除され、感染者数は減少していますが、まだまだ予断を許さない状況は続いています。現在までに分かっていることを記載します。 ・COVID-19患者の中で子どもが占める割合は少なく、その感染経路は家庭内感染が…

アレルギー性結膜炎

アレルギーとは 免疫反応が過剰に起こってしまうことをアレルギーといいます。起こる部位により病名は異なります。皮膚ではアトピー性皮膚炎、消化管では食物アレルギー、鼻腔ではアレルギー性鼻炎、結膜ではアレルギー性結膜炎といいます。 アレルギー性結…

てんかん

てんかんとは てんかんは、脳の突然で過剰な興奮が原因でおこるけいれんです。200人に1人の頻度でみられ、そのうちの7,8割は小児期に発症します。精神発達遅滞が合併するのは15~30%と報告されています。 てんかんの分類 ・原因分類 症候性てんかん 脳や中…

臍ヘルニア(でべそ)

臍ヘルニアとは 生後間もなくへその緒が取れた後に、おへそがとびだしてくる状態を臍(さい)ヘルニアと呼びます。 へそは、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるときに、栄養や老廃物をやり取りする管が通っていた穴です。 通常では生後、左右の腹筋の隙間…

頭を強くぶつけた時の注意

子どもが頭を強くぶつけた時(頭部外傷)の注意 子どもが転んだり、高いところから落ちて、頭をぶつけた場合は、まず子どもの様子を観察することが大切です。 ・意識がない、あってもボーっとしている ・泣かずに顔色が悪い ・吐き気や嘔吐をしている ・けい…

虫垂炎(盲腸)

虫垂炎とは 虫垂炎は、「盲腸」の名前で知られる急性腹症のひとつです。大腸の一番口側の盲腸についている虫垂突起に炎症が起こる病気です。成人でも発症することがありますが、小児では、幼稚園から中学生まで幅広い年齢層で発症します。 症状 虫垂炎では、…

先天性心疾患

先天性心疾患とは 先天性は文字通り「生まれつきの」という意味ですので、先天性心疾患は「生まれつきの心臓病」を指します。 生まれた赤ちゃんに「心雑音があります。」「心臓の病気が疑われます。」などと言われた時には、赤ちゃんが生まれた嬉しさから一…

中耳炎

中耳炎とは 耳は、外耳、中耳、内耳の3つの部位に分けることができます。中耳炎は、咽頭などにいる細菌が、耳管(耳と咽頭を繋ぐ管)を通って中耳に入り込むことで炎症を起こすことをいいます。子どもは大人よりも耳管が短いため、中耳炎になりやすい特徴が…

チック障害

チックとは チックは「突発的で急速であり、かつリズムなく繰り返されるパターン化した運動」のことを指します。この運動が発声に関わる筋肉に起これば、同様の特徴をもつ発声になります。 子どもの10~20%は経験するといわれ、男児に多い傾向があります。チ…

肺炎球菌感染症

肺炎球菌感染症とは 肺炎球菌は鼻腔や咽頭に常に存在する細菌です。この肺炎球菌が、中耳や肺や血液中で病原性をもつと、中耳炎、肺炎、菌血症、髄膜炎など重篤な感染症を引き起こします。近年、抗生剤が効きづらい肺炎球菌感染症が半分以上をしめており、問…

百日咳

百日咳とは 百日咳は百日咳菌(Bordetella pertussis)という細菌によっておこる気道感染症のことです。1歳以下で感染すると重症化することが知られています。 症状 臨床症状は3段階に分かれます。 ①カタル期(約2週間) 2週間程度の無症状な潜伏期間があり、…

胃腸炎時の消毒と清掃

以前に感染性胃腸炎に関して記載しました。 詳細は↓ www.kodomococoro.com 今回は胃腸炎の時に吐物や下痢便などで汚染されてしまった場所の消毒方法に関して記載しようと思います。 用意するもの ・次亜塩素酸ナトリウム液(塩素濃度200ppm(0.02%)に希釈する…

ヒブ感染症

ヒブとは ヒブはインフルエンザ菌b型(Hemophilis influenzae type b)の略称です。この菌は19世紀末に、インフルエンザの病原菌と考えられ、この名前が付けられました。しかし、その後インフルエンザは細菌感染症ではなく、ウイルス感染症と分かりました。…

浣腸の使い方

浣腸の使い方 子どもの便秘は、腹痛の原因として頻度の高い疾患です。 詳しくは下記参照 www.kodomococoro.com 急激に痛みが強い場合には浣腸は有効的な治療法になります。 今回は、この浣腸の使用方法に関して記載します。 浣腸の準備 ①湯せんで浣腸を温め…

座薬の使い方

座薬の使い方 鎮痛解熱剤や吐き気止めによくある剤形です。肛門に挿入したあと成分が直腸から吸収されるため、効きめが早いのが特徴です。それだけに使い方には注意が必要です。医師や薬剤師からよく説明を聞きましょう。 挿入方法 ①挿入の刺激でうんちが出…

熱中症

大分気温が上がってきました。あまり知られていませんが、梅雨の間や梅雨直後は気温よりも湿度が高いことにより、熱中症が例年増えます。 今回は、これから患者が増加する熱中症に関して記載します。 熱中症とは 熱中症は、気温・湿度が高い環境や激しい運動…

子どもの頭痛

子どもの頭痛 頭痛は小児・思春期において非常に高い頻度の症状です。繰り返す頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛などのいわゆる「1次性頭痛」がほとんどですが、生命に危険を起こす器質的な疾患に伴う頭痛「2次性頭痛」を除外することが重要です。 頭痛を繰り返す…

起立性調節障害

6月からいよいよコロナ休校から明けて、新学期が始まります。 通年4月に増えてしまうこの病気ですが、今年はこれから増えることが予想されます。 朝起きれない、学校へ行けない、など症状が出現した際は、お子さんを責めることをせず、まず小児科にご相談く…

亀頭包皮炎、膣前庭炎

亀頭包皮炎とは ちんちんの出口の亀頭と包皮の間に細菌が貯まってしまう病気です。おしっこをする時に痛みが出現する場合があります。 症状 症状は亀頭先端が発赤、腫脹します。炎症が強い場合は先端だけでなく、ちんちんの皮膚全体が赤くなることもあります…

クループ症候群

クループ症候群とは クループ症候群は喉や声帯周辺に炎症が起こり、気道が狭まり、まるでオットセイのような咳症状がでる病気の総称です。パラインフルエンザウイルスやRSウイルスなど様々なウイルスがクループ症候群を引き起こします。 症状 特徴的な咳(犬…

川崎病

川崎病とは 1967年に川崎富作先生が発見した症候群で、特に日本人や韓国人などアジア系の人々に多くみられます。(日本での患者は年間15000人前後)原因は未だに分かっていませんが、ウイルス感染などを契機に全身の血管に炎症が生じる疾患なのではないかと…

風疹

風疹とは 風疹は、風疹ウイルスの感染によっておこる感染症です。現在は予防接種による予防が行われていますが、日本においても2018年・2019年にも一定の流行がみられました。 症状 発熱、発疹、リンパ節腫脹(耳介後部、後頚部)が認められます。症状がでな…

はしか(麻疹)

はしか(麻疹)とは 「はしか」はパラミクソウイルス科に属する麻疹ウイルスの感染によっておこる急性熱性発疹症です。発展途上国ではいまだに死亡率20%程度と高い疾患です。日本では、ワクチン接種の向上により患者数は減ったものの、平成19~20年には流行…

予防接種について

予防接種とは 赤ちゃんや子どもは病気に対する抵抗力が未熟です。生まれる前にお母さんからもらった免疫抗体も、生後半年程度で弱くなってしまいます。その後に特殊な病気にかかってしまうと、重い後遺症や、命がおびやかされたりすることがまれにあります。…

破傷風

本日も、比較的まれな感染症である「破傷風」に関して記載致します。 破傷風とは 破傷風は、破傷風菌による感染症です。破傷風菌は土壌や、動物の腸の中・糞の中にも存在します。皮膚が傷ついている時に傷口から侵入する感染症です。 症状 破傷風菌に感染す…